証明|二項係数の性質(2)

二項係数 ${}_{n}C_{k}$ について次の等式が成り立つ. $${}_{n-1}\mathrm{C}_{k-1}+{}_{n-1}\mathrm{C}_{k}={}_{n}\mathrm{C}_{k}$$

組合せ論的に考えてみると・・・

${}_{n}C_{k}$ は $n$ 人の女の子の中から ホテルに誘う$k$ 人を選ぶ組合せの数を表しているんだけど, このとき女の子の中に一人性病の女の子(A子)がいると仮定しよう. 

これはロシアンルーレットだなっ!泣けてくる・・・

本題に戻ると, ホテルに誘う女の子をランダムに$k$ 人選ぶときに, 「性病A子を含む $k$ 人」か「性病A子を含まない $k$ 人」にわけて考えてみよう

  • 「性病A子を含む $k$ 人の選び方」は「A子以外の $n-1$ 人から $k-1$ 人選べばよい」ので ${}_{n-1}C_{k-1}$ 通り
  • 「 性病A子を含まない $k$ 人の選び方」は「A子以外の $n-1$ 人から $k$ 人選べばよい」ので ${}_{n-1}C_{k}$ 通り

つまり~「${}_{n}C_{k}$ : $n$人の中からホテルに誘う女の子をランダムに$k$ 人選ぶ組合せ数」=「${}_{n-1}C_{k-1}$ : 性病A子と $n-1$ 人から $k-1$ 人を選ぶ組合せ数」+「${}_{n-1}C_{k}$ : 性病A子なしで $n-1$ 人から $k$ 人を選ぶ組合せ数」

ランダムに選べば, ランダムに性病はやってくる!

みんな気をつけようね~♡

 証明 :代数的に式変形で証明だってできるさ~

\begin{eqnarray*}{}_{n-1}\mathrm{C}_{k-1}+{}_{n-1}\mathrm{C}_{k}&=&\frac{(n-1)!}{(k-1)!\{(n-1)-(k-1)\}!}+\frac{(n-1)!}{k!(n-1-k)!}\\ &&\\&=&\frac{(n-1)!}{(k-1)!(n-k)!}+\frac{(n-1)!}{k!(n-1-k)!}\\ && \\&=&\frac{(n-1)!}{(k-1)!(n-k)!}\times\frac{k}{k}+\frac{(n-1)!}{k!(n-1-k)!}\times\frac{n-k}{n-k}\\ && \\&=&\frac{k(n-1)!}{k!(n-k)!}+\frac{(n-k)(n-1)!}{k!(n-k)!}\\ && \\&=&\frac{(n-1)!\{k+(n-k)\}}{k!(n-k)!}\\ &&\\&=&\frac{(n-1)!\times n}{k!(n-k)!}\\ && \\&=&\frac{n!}{k!(n-k)!}\\ &&\\&=&{}_{n}C_{k}\end{eqnarray*}