重要な極限値

重要な極限値の公式はいくつかあるけど絶対に覚えてほしいのが次の2つ.

limx0sinxx=1,   limx0(1+x)1x=e

これさえ覚えておけば, ほかの極限値は式変形によって求めることができる.

三角関数

三角関数の不定形の極限では, 次の公式に帰着させて考えるとよい.

limx0sinxx=1   (xは弧度法)

この極限値 limx0sinxx=1 は自明ではないので, 幾何的な証明が与えられている. → 証明はこち

Example

(1)limx0sin3x5x=limx0sin3x3x35=35

(2)limx01cosxx2=limx0(1cosx)(1+cosx)x2(1+cosx)=limx0sin2xx2(1+cosx)=limx0(sinxx)211+cosx=1212=12

(3)limx0tanxx=limx0sinxcosx1x=sinxx1cosx=111=1

limx0sinbxax=ba,   limx01cosxx2=12,   limx0tanxx=1 は公式と覚えておくとよい.

対数関数・指数関数

e や対数関数を含む不定形, (1+f(x))g(x) の不定形の極限では, 次の公式に帰着させて考えるとよい.

limx0(1+x)1x=e

これは e の定義式である. この式は次と同値である.

limx±(1+1x)x=e

またこの定義式より次の極限値が得られる.

(1) limx0ax1x=logea
(2) limx0ex1x=1

limx0ax1x=logea を示す. ( これは f(x)=ax における x=0における微分係数 : f(0) にあたる. )

証明(1) : ax1=t とおくと, x=loge(1+t)logeax0 のとき t0 より

limx0ax1x=limt0t(logea)loge(1+t)=limt0(logea)loge(1+t)1t=logealogee=logea

証明(2)limx0ex1x=1ex1=t とおけば同様に求められる.

ex1=t (すなわち x=log(1+t) )とおくと, x0 のとき t0 . このとき

limx0ex1x=limt0tloge(1+t)=limt011tloge(1+t)=limt01loge(1+t)1t=1logee=1

Example

(1) limx(11x2)x=limx0((1+1(x2))x2)1(x)=e0=1

(2) limx05x3xx=limx0(5x1)(3x1)x=loge5loge3=log353

(3) limx0loge(1+x)x=limx0loge(1+x)1x=logee=1

微分係数と極限値

ex,log(1+x) や 三角関数 の x=0 の微分係数から、いくつか重要な極限値が得られる.

極限値導出方法
limx0ex1x=1(ex)x=0=limx0exe0x0=limx0ex1x=[ex]x=01
limx0log(1+x)x=1(log(1+x))x=0=limx0log(1+x)x=[11+x]x=0=1
limx0sinxx=1(sinx)x=0=limx0sinxx=[cosx]x=0=1
limx01cosxx=0(cosx)x=0=limx0cosx1x0=limx0(1cosxx)=[sinx]x=0=0
limx0tanxx=1(tanx)=limx0tanx0x0=[1cos2x]x=0=1

不定形の極限の公式が正しいか自信がないときは, ロピタルの定理を用いて検算をおススメ!